黄土色の作り方は黄色+茶色!絵の具の混ぜ方・比率・調整方法を解説


黄土色を作ろうと思って黄色と茶色を混ぜてみたら、できたのは黄土色というより「ただの茶色」。思わず「黄土色、どこ行った?」となりました。

私も実際にうまく色を作れず、どう混ぜれば黄土色に近づくのかネットで調べたことがあります。結論からいうと、手持ちの絵の具で黄土色に近い色を作る基本は「黄色+茶色」です。ただし、茶色は少しずつ加えるのがコツです。

黄色と茶色の比率には絶対的な正解がなく、絵の具や水分量によっても見え方が変わります。だからこそ、「何対何なら失敗しない?」と迷うより、黄色を多めにして少しずつ調整するほうが扱いやすいです。

この先では、基本の混ぜ方をはじめ、明るさ・くすみの調整、茶色がない場合の作り方、うまくいかなかったときの直し方まで、実際に迷いやすいところを順にまとめています。

黄土色の作り方は「黄色+茶色」が基本

黄土色に近い色を手持ちの絵の具で作るなら、「黄色+茶色」から始めるのが手軽です。黄色を先に多めに出し、濃い茶色を少しずつ加えていくと調整しやすくなります。混ぜたら、パレット上の色だけで決めず、紙に試し塗りして確認しましょう。

この章では、次の2点を押さえます。

  • まずは黄色を多めにして茶色を少しずつ加える
  • 黄色と茶色の比率に絶対的な正解はない

まずは黄色を多めにして茶色を少しずつ加える

黄土色は、茶色を一気に入れるより「黄色から始める」のが失敗しにくいです。手順はシンプルです。

  1. 黄色をパレットに出す
  2. 茶色を少し離れた位置に少量出す
  3. 筆をきれいにしてから、茶色を少しずつ黄色へ混ぜる
  4. 紙に試し塗りして色を見る
  5. まだ黄色が強ければ、茶色を少しだけ追加する
黄色に茶色を少しずつ加えて黄土色を作る5ステップの図解

2色を最初から全部混ぜ切らず、パレット上に元の色を残しておくと戻しやすくなります。水彩の場合は水の量でも見え方が変わるので、本番に近い水分量で試すのがコツです。

黄色と茶色の比率に絶対的な正解はない

「黄色と茶色は何対何?」と気になるところですが、万能な比率はありません。ウェブ上にはさまざまな配合例がありますが、メーカーや絵の具によって発色が異なるため、数値はあくまで目安です。

同じ「黄色」「茶色」という名前でも、メーカーや絵の具の種類によって発色、明るさ、鮮やかさが違います。さらに、水彩なら水分量でも色の見え方が変わります。

比率を比べるなら、同じメーカー・同じ絵の具・同じ紙・同じ水分量など条件をそろえ、「どれが正解か」ではなく「茶色を増やすとどう変わるか」を見るのがおすすめです。最後は自分の絵の具で試し塗りしながら合わせるのが、いちばん確実です。

明るい・暗い・くすんだ黄土色に調整する方法

いったん黄土色を作ったあとで、「もう少し明るくしたい」「赤みを足したい」「鮮やかすぎるので落ち着かせたい」と感じることもあります。そんなときは、作り直す前に別の色をごく少量だけ足して調整できます。

濃い色は少量でも変化が大きいため、特に紫や黒は一気に入れず、筆先に少し取る程度から試しましょう。

黄土色に白・赤・紫・黒・青や緑を加えたときの色の変化を示す図解

白を混ぜると明るくなりますが、同時に色の鮮やかさは弱まりやすくなります。黒は明るさだけでなく鮮やかさも落としやすいため、どちらも少しずつ足して確認するのが基本です。

くすませたいときは、伝統的な画家向けの色相環で黄色の補色にあたる紫をごく少量混ぜる方法があります。紫を入れすぎると灰色や茶色、紫寄りになることもあるため、筆先に取る程度から試してください。青や緑を加えると緑・オリーブ方向へ色相が動くことがあるため、単純な「くすませ色」としては扱わず、別の場所で少量を試してから使うと安心です。

透明水彩では、明るくするときに白を混ぜる以外の方法もあります。透明感を残したい場合は、水の量や紙の白を生かす方法を選びましょう。詳しい違いは、後ほど画材別に説明します。

茶色がないときの黄土色の作り方

茶色の絵の具が手元になくても、黄土色に近い色を作ることはできます。使えるなら、まずは「黄色+茶色」から試すのが分かりやすいでしょう。

茶色がない場合は、次の2つの考え方があります。

  • 黄色+赤+黒で茶系の色を作る
  • 黄色+紫で黄土色に近い色になる場合がある
茶色がないときに黄色・赤・黒または黄色・紫で黄土色に近づける代替方法の図解

黄色+赤+黒で作る

ひとつは、赤・黄色・黒で茶系の色を作り、その色を黄色へ少しずつ足して黄土色に寄せる方法です。サクラクレパスでも、茶色を作る組み合わせの例として「赤+黄色+黒」が紹介されています。

直接混ぜる場合も、黄色を主体にして赤を少量加え、最後に黒をごくわずか足すイメージです。黒は少量でも色を大きく暗くするため、一気に入れるのは避けましょう。「黄色+赤+黒なら必ず黄土色になる」というより、茶系の色を経由して調整する代替ルートと考えると分かりやすいです。

黄色+紫でも黄土色に近い色になる場合がある

もうひとつは、黄色に紫をごく少量混ぜる方法です。伝統的な画家向けの色相環では黄色と紫は補色関係にあるため、黄色の鮮やかさを抑えて、黄土色に近い落ち着いた色になる場合があります。ただし、紫の色味や顔料、配合量によっては灰色や茶色、紫寄りになることもあります。

ここでの紫は、黄土色を直接作る主役というより「黄色をくすませる調整色」です。筆先に少し取る程度から試し、紫が強くなったら黄色を増やして戻しましょう。茶色を使う方法より加減が難しいので、少量ずつ試し塗りしながら合わせるのが向いています。

水彩・アクリル・ポスターカラーで黄土色を作るときの違い

混色の基本は共通ですが、確認すべき点は画材ごとに異なります。水の量や透明感、不透明さ、乾燥後の色の見え方などに注意しましょう。

画材別に見るポイントは、次の3つです。

  • 水彩絵の具は水で薄めた状態でも色を確認する
  • アクリル絵具・アクリリック ガッシュは乾燥後の色も確認する
  • ポスターカラーは本番に近い水分量で確認する

水彩絵の具は水で薄めた状態でも色を確認する

水彩は、絵の具の配合だけでなく水の量でも色の濃淡が変わります。パレット上では濃く見えても、紙に塗ると印象が変わることがあるため、本番で使う水分量に近い状態で試し塗りしておくと調整しやすいです。

透明水彩を明るくしたい場合は、白をたくさん混ぜる前に水量を増やしたり、紙の白を生かしたりする方法もあります。白の種類や量によっては透明感が低下しやすいため、透明感を残したいときは紙の白を生かす方法も意識しておきましょう。

アクリル絵具・アクリリック ガッシュは乾燥後の色も確認する

水性アクリル絵具は、製品によって程度は異なりますが、乾燥前後で色の見え方が変わることがあります。パレット上だけで判断せず、実際に使う紙やキャンバスなどへ少量を塗り、乾燥後の色も確認すると調整しやすくなります。

アクリリック ガッシュ(一般にアクリルガッシュとも呼ばれます)は乾燥が速く、乾いたあとは水がかかっても流れにくい性質があります。黄土色をたくさん必要とする場合も、まず少量を作って塗り、乾燥した状態を見てから必要量を増やすと色を決めやすくなります。

ポスターカラーは本番に近い水分量で確認する

ポスターカラーでも黄色を先に出し、茶色をごく少量ずつ加えると調整しやすくなります。明るくしたい場合は白を使えますが、茶色や白は少しずつ加えましょう。

ポスターカラーには、そのまま塗ると不透明調、水を混ぜると透明調にできる製品もあります。そのため、本番と同じくらいの水分量で試し塗りすると色を合わせやすくなります。市販色として「おうどいろ」が用意されている製品もあるので、同じ色を多く使う場合は既製色を使う選択肢もあります。

黄土色がうまく作れないときの直し方

黄土色を作ってみたものの、「茶色すぎる」「暗くなりすぎた」と感じることは珍しくありません。そんなときは、反対方向の色を一気に足すのではなく、まず少量で修正してみます。

失敗した色ごとの、最初に試しやすい方向をまとめると次のようになります。

黄土色が茶色すぎる・暗すぎる・鮮やかすぎるなど失敗別の直し方を示す図解

ここで気をつけたいのが、「違う方向へ行ったから、反対の色をたくさん足せば戻る」と考えないことです。修正を重ねるほど混ざる色数が増え、鮮やかさが失われて灰色や茶色っぽく濁りやすくなります。

特に、すでに青や緑、紫などを使っている場合は、元の配合によって直し方が変わります。「緑っぽいならこの色」といった万能な処方は作りにくいので、別の場所で少量だけ混ぜて試してから全体へ加えるほうが安全です。

何度直しても狙った黄土色から離れていくなら、無理に救おうとせず、黄色から作り直すほうが早いこともあります。

黄土色をきれいに作るためのポイント

黄土色をきれいに作るコツは、難しい色彩理論よりも作業の進め方にあります。とくに初心者なら、次の6点を意識すると色を調整しやすくなります。

  • 黄色など明るい色から始める:濃い色から薄い色へ戻すより、明るい色に濃い色を足すほうが加減しやすくなります。
  • 茶色・黒・紫などは少量ずつ加える:濃い色は少しでも大きく変化するので、筆先に取る程度から試します。
  • 筆をきれいにしてから混ぜる:前に使った色が筆に残っていると、意図しない濁りの原因になります。
  • 色数を増やしすぎない:思う色にならないからと次々に別の色を加えると、鮮やかさが失われやすくなります。混色は2〜3色程度を目安にすると調整しやすくなります。
  • 本番前に試し塗りする:パレット上と紙の上では見え方が違うことがあるので、実際に使う紙や水分量に近い条件で確認します。
  • 大量に必要なら配合をメモする:使った色やおおよその比率を残しておけば、途中で足りなくなったときに同じ色へ近づけやすくなります。

黄土色の作り方に関するよくある質問

ここまでの内容から、黄土色を作るときに迷いやすい点を短くまとめます。

  • 黄土色に近い色を手軽に作れる2色は?
  • 黄色と茶色は何対何で混ぜればよい?
  • 茶色がなくても黄土色に近い色は作れる?
  • 黄土色が茶色すぎたり暗くなったりしたらどうする?
  • 市販のイエローオーカーを買うのと混色するのはどちらがよい?

Q1 黄土色に近い色を手軽に作れる2色は?

黄色+茶色です。黄色をベースにして、茶色を少量ずつ加えると調整しやすくなります。

Q2 黄色と茶色は何対何で混ぜればよい?

絶対的な比率はありません。同じ色名でもメーカーや画材によって発色が違うため、黄色を多めにした状態から始め、茶色を少しずつ足すのが実用的です。

Q3 茶色がなくても黄土色に近い色は作れる?

作れます。黄色+赤+黒で茶系を作って黄色へ寄せる方法があります。また、黄色に紫を微量加えると黄土色に近い落ち着いた色になる場合がありますが、顔料や配合によって灰色や茶色寄りになることもあります。

Q4 黄土色が茶色すぎたり暗くなったりしたらどうする?

茶色すぎる場合は、まず黄色を少量戻します。暗すぎる場合も黄色から試し、必要に応じて白を少量使います。濁りが強い場合は、色を足し続けず作り直すことも検討しましょう。

Q5 市販のイエローオーカーを買うのと混色するのはどちらがよい?

少量だけ必要なら、混色で対応しやすいでしょう。作品全体などで同じ黄土色を大量に、何度も使うなら、市販のイエローオーカーや「おうどいろ」のほうが色をそろえやすく、作る手間も減らせます。

まとめ|黄土色は黄色+茶色から少しずつ調整しよう

黄土色に近い色を手持ちの絵の具で作るときに、覚えておきたいのは次の4点です。

  • 手軽な組み合わせは「黄色+茶色」
  • 黄色をベースにして、茶色は少量ずつ加える
  • 比率はメーカーや画材、水分量などで変わるため、絶対的な数字で考えない
  • 明るさやくすみ具合は、追加する色をごく少量ずつ使って微調整する

細かな比率を覚えるより、自分が使っている絵の具の発色を見ながら少しずつ合わせていくほうが、欲しい色に近づけやすくなります。

参考文献・参考資料

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