現在の錦織選手の世界ランキングが4位!
まさか日本人の男子がトップ10に入る時代が来るとは思っていませんでした。ほんとうに凄い事ですよね。
現在の錦織選手よりランキング上位の選手とポイントはこんな感じです。
1位 ジョコビッチ 13,755ポイント
2位、フェデラー 9,065ポイント
3位、マレー 7,840ポイント
4位 錦織 圭 6,025ポイント
現在4位の錦織選手が3位になるためには、3位のマレー選手よりも多くポイント稼がなければいけません。3位のマレー選手との差は、1,815ポイントということが分かります。
ただし、この1,815ポイントというのが大きい差なのか、小さい差なのかというのはポイントを見ただけでは分かりませんよね。それを理解するには、世界ランキングの仕組みやポイントの獲得方法について知らなければ分かりません。
そこで今回は、テニスの世界ランキングの仕組みやポイントの計算方法を詳しく紹介していきたいと思います。仕組みや計算方法を理解することでもっとテニスを楽しむことが出来るようになると思います。
それでは、くつろいでご覧ください^^
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目次
世界ランキングの仕組み
それでは世界ランキングがどのように決められているかについての解説を始めたいと思います。世界ランキングは男子のランキング(ATP)と女子のランキング(WTA)がありますが、ここでは男子のランキング(ATP)について解説していきます。
まず、テニスのランキングには、
- ATPランキング
- ATPレース
の2種類があります。それぞれを簡単に説明すると、
- ATPランキング
- ATPレース
世界ランキングと言う時は、ATPランキングの事で、各大会にエントリーしたり、シード順位を決めるのに使われます。次の章で詳しく解説していきます。
ATPレースは、1月から12月までの通算の獲得ポイントでのランキングのことで、ツアーの最終戦のATPワールドツアー・ファイナルズに出場できるかどうかがATPレースのポイントで決められます。ATPワールドツアー・ファイナルズには、ATPレースの上位8位の選手が出場することができます。
それでは次の章では、ATPランキングが決定されるATPポイントについて解説したいと思います。
ATPポイントについて
ATPランキングは、男子テニスの大会に出場し勝ち進むことで獲得できるポイントによって順位が決められています。
ATPポイントを獲得することが、ランキングを上げるためには必要ですので、日々選手たちは様々な大会へ出場してATPポイントを獲得しようとしている訳です。
沢山のATPポイントを獲得するには、やはりレベルの高い大会へ出場して勝ち進む必要があります。次は大会毎で獲得できるポイントについて解説したいと思います。
対象大会のカテゴリ
男子の世界大会は、大きく分けて6つのカテゴリに分かれています。グランドスラムの4大会を頂点として、以下のようなカテゴリに分けられています。
- グランドスラム
- マスターズ1000
- ATP500
- ATP250
- チャレンジャーシリーズ
- フューチャーズシリーズ
ランキングポイントの低い選手は、上のグレードの大会に出場することができません。上のグレードの大会に出場するには、まずはフューチャーズやチャレンジャーの大会でポイントを獲得して、予選から勝ち上がって本戦への出場を目指します。
逆にランキング上位30位の選手は、どの大会でも予選を免除されて、本戦から出場することができる権利があります。
各カテゴリの大会でどれくらいのポイントが獲得できるかを次の章ではお話したいと思います。
各カテゴリの獲得ポイント
大会のカテゴリ毎に獲得できるポイントが決まっています。もちろんより上位のカテゴリの大会の方が獲得ポイントが高くなており、勝ち進むと獲得ポイントが多くなります。
それと、ツアーの最終戦のATPワールドツアー・ファイナルズの成績も加算されます。
ATPワールドツアー・ファイナルズでの獲得ポイント
予選のラウンドロビンで勝利すると200ポイント獲得できます。ラウンドロビンは試合が3試合あるので全勝の場合は600ポイント獲得できる計算です。
本戦では準決勝に勝利すると、400ポイント獲得、決勝で勝利すると500ポイント獲得できます。
予選を全勝でさらに優勝した場合には、600P+400P+500P=1,500P獲得となります。
その他には、国別対抗戦デビスカップもポイントの対象になっています。
これらの試合で獲得したポイントの合計でATPランキングは決められています。ランキングの計算方法についてもいろいろな決まりがありますので、次の章でお話したいと思います。
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ATPランキングの決め方
ATPランキングの決め方は、
- 過去52週間(約1年間)に出場した大会
- 上位18大会
これらの大会で獲得したポイントの合計によってATPランキングは決められています。それぞれを詳しく解説していきます。
過去52週間(約1年間)に出場した大会
ランキングのポイントは過去52週間(約1年間)に出場した試合が対象です。ランキングの計算は毎週行われており月曜くらいには最新のランキングが発表されます。
図のように昨年のポイントが消えて、今年のポイントが加算されますので、ポイントを増やすためには昨年よりも良い成績をあげなければいけないということになります。
例えば、錦織選手を例にすると、
2014年の全米オープンで準優勝して、1,200ポイントを獲得しています。一年後には、1,200ポイントは消えてしまいます。2015年の全米オープンでポイントを増やそうと思うと優勝して2,000ポイントを獲得するしかありません。
優勝すると、昨年の準優勝の1,200ポイントが消えたとしても、優勝することで2,000ポイントを獲得できますので差し引き、800ポイントのプラスとなります。
(昨年獲得)-1,200P(今年獲得)+2,000P=(増減ポイント)+800P
昨年同様、準優勝の場合は1,200ポイント獲得となりポイントが維持されることになります。
(昨年獲得)-1,200P(今年獲得)+1,200P=(増減ポイント)0P
セミファイナルで敗退した場合、720ポイント獲得となりポイントは480ポイント減少してしまうことになります。
(昨年獲得)-1,200P(今年獲得)+720P=(増減ポイント)-480P
そうなると2015年のUSオープンは決勝までは勝ち進むことが、ランキングを維持する上では重要だということになります。是非とも頑張って貰いたいと思います。
このような過去1年間の合計でATPランキングは計算されているので、増えるだけでなく、減少したりするんですね。それにしても昨年よりも良い成績でなければポイントを上げることはできないというのはとても厳しいシステムだと言えますね。
上位18大会
ランキングを上げるためには、カテゴリの低い大会に沢山でればいいのか?というとそういう訳でもありません。どんなに沢山の試合に出場しても出場した全ての大会の合計がランキングの対象にはなりません。
ATPランキングの計算は、獲得ポイントの高い18大会の合計で計算されるという決まりがあります。やみくもに沢山出場するのではなく、出来るだけ多くのポイントを獲得できる大会を、ライバルやサーフェイスなどを考慮して、選んで出場する方が得策と言えます。
獲得ポイントの高い18大会が計対象ですから、昨年成績の良かった大会を欠場して獲得ポイントが0ポイントだった場合は、別の獲得ポイントの高い大会がランキングの計算対象になるので、一気にポイントが減少しなくて済む訳です。
さらに、ATPワールドツアー・ファイナルズに出場した8人の選手は、18大会分のとは別に追加でポイントが加算されます。ATPワールドツアー・ファイナルズを含めて19大会分の合計がランキングの対象になるんです。1月から頑張ってきた上位8人のみの特別ボーナスと言えますね。
ただし、以下に該当する場合は獲得ランキングが低くてもポイントの計算を行う試合に該当します。
- グランドスラム又は、マスターズ1000の本戦に出場した場合
- ランキング上位30の選手が「出場義務のある大会」を欠場した場合
※予選で敗退した場合は加算されません。
※上位選手以外は欠場しても加算されません。
ATPランキングの計算において、ランキング上位30の選手が「出場義務のある大会」というのは重要ですので次の章で詳しく説明を行いたいと思います。
ランキング上位30位の出場義務とは?
昨年のATPランキング上位30位の選手には、以下の大会に出場しなければならないという義務が課せられます。
- グランドスラム全て
- マスターズ1000
- ATP500
全豪・全仏・全英・全米の4大会全ての大会に出場しなければいけない。
9大会のうちモンテカルロを除く8大会に出場しなければいけない。
11大会中4大会に出場しなければいけない。そのうち1大会は、9月USオープン後の大会に出場。
もしも、何らかの理由で大会を欠場した場合は、
獲得ポイントが0ポイントで計算されてしまうことになります。
1大会欠場することで、実質17大会分の合計で計算されることになります。
いわば、上位選手が大会を欠場したことによるペナルティと言えますね。出場して早々に負けてしまった場合は、別のポイントの高い大会が計算対象になりますので、欠場はできるだけ避けた方がいいということですね。
上位30位の選手でなければ、欠場して獲得ポイントが0ポイントの場合は、上位18大会から外れるので計算対象ではなくなり、別の獲得の多い大会が計算対象になります。
上位選手は、予選が免除されたり、大会でシードされたりと優遇されている面も多いですので、ある程度のペナルティは仕方ないですかね^^
以上のような決まりにしたがって、獲得ポイントの合計の計算が行われて、最終的にATPランキングが毎週更新されて発表されています。
それでは、最後に各カテゴリ別にどのような大会があるかを一覧で紹介して終わりたいと思います。
どんな大会があるの?
グランドスラム
テニスの最高峰の試合。年間4大会開催
優勝 2000P 準優勝 1200P
- 全豪オープン (Australian Open)
- 全仏オープン (Roland Garros)
- 全英オープン (Wimbledon)
- 全米オープン (US Open)
マスターズ1000
グランドスラムの次に大きな大会。年9大会開催
優勝者1000P 準優勝600P
- BNPパリバ・オープン
- ソニー・オープン
- モンテカルロ・マスターズ
- マドリード・オープン
- BNLイタリア国際
- ロジャーズ・カップ
- ウエスタン&サザン・オープン
- 上海・ロレックス・マスターズ
- BNPパリバ・マスターズ
ATP500
年11大会開催。
優勝者500P 準優勝300P
- ABN アムロ・ワールド・テニス・トーナメント
- リオ・オープン
- ドバイ・デューティーフリー・テニス選手権
- アビエルト・メキシカーノ・テルセル
- バルセロナ・オープン・バンコ・サバデル
- ゲリー・ウェバー・オープン
- AEGON選手権
- ベット・アット・ホーム・オープン
- シティ・オープン
- チャイナ・オープン
- 楽天ジャパンオープン
- バレンシア・オープン 500
- スイス・インドアーズ・バーゼル
ATP250
年40大会開催。
優勝者250P 準優勝150P
ATPワールドツアー・ファイナルズ
予選のラウンドロビンで勝利すると200ポイント獲得できます。ラウンドロビンは試合が3試合あるので全勝の場合は600ポイント獲得できる計算です。
本戦では準決勝に勝利すると、400ポイント獲得、決勝で勝利すると500ポイント獲得できます。
今回は、テニスの世界ランキングの決め方について解説しました。詳しい計算方法を知ることで、ランキングの変動の理由が分かるようになります。
ATPランキングは、基本的に以下の大会の合計で計算されます。
- 過去52週間(約1年間)に出場した大会
- 上位18大会
ポイントをアップさせるためには、昨年よりも良い成績を収めなければいけないので大変なシステムだと思います。各大会は大会のカテゴリにより獲得できるポイントが決まっています。
そして、昨年の上位30位の選手には特別な出場義務が課せられます。
- グランドスラム全て
- マスターズ1000
- ATP500
全豪・全仏・全英・全米の4大会全ての大会に出場しなければいけない。
9大会のうちモンテカルロを除く8大会に出場しなければいけない。
11大会中4大会に出場しなければいけない。そのうち1大会は、9月USオープン後の大会に出場。
これらの出場義務のある大会はの試合に何らかの理由で出場できなかった場合は、獲得ポイントが0ポイントとして計算されてしまいます。
このような決まりに従って、ATPランキングは決められています。
現在のランキングは、
1位 ジョコビッチ 13,755ポイント
2位、フェデラー 9,065ポイント
3位、マレー 7,840ポイント
4位 錦織 圭 6,025ポイント
となっています。
3位のマレー選手と4位の錦織選手の差は、1,815ポイント。この差は簡単には逆転できないポイント数であることが分かりますね。
錦織選手の能力からすれば、まだまだ強くなれる可能性はあると思いますので、怪我にだけは注意して、コンスタントに好成績を残すことで、世界ランキング1位になる日も遠くないかもしれませんね^^
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