画像や漫画を開こうとしたとき、「サーバーがダウンしているか、DMCAレポートによってブロックされています」と表示されることがあります。
これは画像などを読み込めない状態を知らせるメッセージですが、表示されたからといって、DMCAによる削除が確定したわけではありません。画像サーバーの障害や通信環境の問題も考えられます。このメッセージの表示条件は、利用しているサイトや画像配信サービスによって異なる可能性があります。この記事では、一般的な仕組みから考えられる原因の確認方法と、安全な対処法を紹介します。
「DMCAレポートによってブロックされています」とは?表示の意味
「DMCAレポートによってブロックされています」と表示された場合、少なくともその画面では、サイトが表示しようとした画像などのコンテンツを正常に取得できていません。
そもそもDMCAとは、Digital Millennium Copyright Act(デジタルミレニアム著作権法)の略称です。インターネット上の著作物の扱いにも関わる米国の法律で、著作権者からの申し立てを受け、サービス提供者が対象のコンテンツを削除したり、アクセスを止めたりする仕組みが含まれています。
ただし、エラーメッセージの文言と実際の原因は、必ずしも一致しません。画面に「DMCA」と表示されても、法律による正式な通知を意味するとは限りません。これはサイト側のシステムなどが表示している案内であり、エラー文にサーバー障害の可能性も示されている場合は、表示だけでは原因を特定できません。
また、この表示は、端末の故障やウイルス感染が確認されたことを意味しません。閲覧者による著作権侵害を示すものでもありません。
まずは「画像を表示できなかった」という事実と、「なぜ表示できなかったのか」という原因を分けて考えることが大切です。
「DMCAレポートによってブロックされています」と表示される主な原因3つ
このようなエラーが表示される場合、代表的な原因として次の3つが考えられます。著作権による配信制限と一時的な読み込みエラーでは、必要な対処が異なります。

- 著作権侵害の申し立てによってコンテンツが制限されている
- 画像サーバーの障害やアクセス集中が発生している
- ブラウザのキャッシュや通信環境に問題がある
著作権侵害の申し立てによってコンテンツが制限されている
画像や漫画などについて権利者から著作権侵害の申し立てが届き、配信サービスが対象コンテンツを削除したり、アクセスを停止したりする場合があります。
米国のDMCA第512条には、著作権者からの適切な通知を受け、サービス提供者が対象コンテンツを削除・アクセス停止する「通知・削除」制度が設けられています。この制度は、一定の条件を満たすサービス提供者の責任制限にも関係しています。ただし、申し立てがあったことと、裁判などで権利侵害が確定したことは同じではありません。
実際にこの手続きが使われたかどうかは、配信元や運営元の正式な通知などが確認材料になります。
画像サーバーの障害やアクセス集中が発生している
著作権とは別に、画像を保存・配信しているサーバーが正常に動いていない可能性もあります。
たとえば、アクセスが一度に集中したり、配信元で通信障害が起きたりすると、ページの文章は読めるのに画像だけ表示されないことがあります。この場合、画像データ自体は残っていても、一時的に取得できないことがあります。
一時的な障害であれば、復旧後に表示できる場合があります。ただし、エラー画面だけではサーバー障害と断定できず、復旧時期も分かりません。
ブラウザのキャッシュや通信環境に問題がある
サイト側ではなく、見ているブラウザやネット接続が原因の場合もあります。
ブラウザには、以前読み込んだ画像などのデータを一時保存する「キャッシュ」という仕組みがあります。この保存データに問題があったり、通信が途中で途切れたりすると、ページの読み込みがうまくいかないことがあります。
同じページでも、スマートフォンでは表示されず、パソコンでは表示される場合があります。
この場合は、ブラウザや通信環境の確認によって原因を絞り込める可能性があります。
サーバー障害とDMCAによるブロックを見分ける方法
原因を絞り込むには、まずエラーが発生している範囲を確認します。画像ひとつだけなのか、サイト全体なのかによって、考えられる原因が異なります。
次の表は、閲覧者が確認できる状態と、そこから推測できる原因を整理したものです。

| 確認できる状態 | 考えられる原因 | 判断上の注意 |
|---|---|---|
| 一部の画像や漫画だけが表示されない | 個別データの削除、配信制限、画像URLの不具合 | 特定の画像だけでも、DMCAが原因とは限らない |
| サイト全体が開かない | サーバー障害、通信障害、サイトの停止 | サイト全体の不調だけで著作権上の問題は判断できない |
| 別の端末やブラウザでは表示される | キャッシュやブラウザ設定、接続環境の違い | 閲覧環境の影響が疑われるが、原因の特定には追加確認が必要 |
| 別の端末でも同じコンテンツが見られない | 配信元の障害、データの削除、アクセス制限 | 同じWi-Fiを使っている場合は、共通の通信環境の影響も考えられる |
| Wi-Fiでは表示されず、モバイル通信では表示される | ネットワーク設定や接続先の制限など | 通信経路の違いが関係する可能性はあるが、原因の特定には追加確認が必要 |
たとえば、文章は普通に読めるのに特定の画像だけエラーになるなら、その画像の配信先に問題があるのかもしれません。一方、ほかのページまで開かない場合は、サイト全体の障害も考える必要があります。
もうひとつ、混同しやすいのがGoogle検索結果から消えることと、サイト上で画像が表示されなくなることの違いです。
Googleの検索結果からページが非表示になっても、元のサイトにある画像データまで削除されたとは限りません。反対に、検索結果にページが残っていても、配信元では画像が取得できなくなっている場合があります。
そのため、Google検索で見つからないことだけを理由に、DMCAによるブロックがあったとは判断できません。
閲覧者ができる安全な確認方法と対処法
確認できた状況に応じて、次の対処法を試しましょう。目的は読み込みの不具合と配信元の問題を切り分けることであり、著作権による制限を解除する操作ではありません。

- 時間を置いて再読み込みし、他のページも確認する
- 別のブラウザ・端末で確認し、必要に応じてキャッシュを削除する
- 改善しない場合は運営元や正規の配信先を確認する
時間を置いて再読み込みし、他のページも確認する
まずはページを再読み込みしてみましょう。一時的に通信が途切れただけなら、もう一度読み込むことで画像が表示される場合があります。
改善しなければ、時間を置いて再度アクセスしてください。あわせて、同じサイトの別ページや別の画像は表示できるかも確認します。
たとえば、ほかの画像は見えるのに一枚だけ表示されないなら、問題はその画像に限られているかもしれません。反対に、サイト内の多くのページが開かないなら、配信元で広い範囲の障害が起きている可能性もあります。
再読み込みで直ったとしても、原因がサーバーだったのか通信だったのかまでは分かりません。改善しないときは無理に操作を繰り返さず、次の方法で確認しましょう。
別のブラウザ・端末で確認し、必要に応じてキャッシュを削除する
普段Chromeを使用している場合は、別のブラウザで同じページを開いてみましょう。スマートフォンとパソコンなど、別の端末で比較する方法もあります。可能であればWi-Fiとモバイル通信でも表示結果を比較してください。同じWi-Fiを使う端末では、共通の通信障害が影響する場合があります。
特定のブラウザだけで表示できない場合、キャッシュなどの保存データが影響している可能性があります。その場合はキャッシュの削除を試してみましょう。
パソコン版Chromeでは、右上のメニューから「閲覧履歴データを削除」を開き、削除期間と「キャッシュされた画像とファイル」を選択して「データを削除」を押します。Cookieなど、今回の確認に不要な項目のチェックは外してください。メニュー名や画面の位置は端末によって異なるため、スマホなどでは利用中のブラウザの案内に従ってください。
なお、Cookieを削除する場合は注意が必要です。Cookieはログイン状態やサイトの設定などを保存するデータで、削除すると一部のサイトで再ログインが必要になる場合があります。
今回の確認のために、閲覧履歴や保存パスワードまで全部削除する必要はありません。削除対象のチェックを確かめ、必要な項目だけ選びましょう。
キャッシュの削除はブラウザ側の読み込み不具合を改善するための操作であり、著作権に関する配信制限を解除する方法ではありません。
改善しない場合は運営元や正規の配信先を確認する
再読み込みや別の環境でも変わらなければ、サイト運営元の公式なお知らせを探してみましょう。障害情報、メンテナンス予定、コンテンツの配信終了などが案内されているかもしれません。
漫画や画像の掲載が終了している場合は、作品の権利者や公式の配信サービスが別の閲覧先を案内していることもあります。ただし、検索結果に出てきたサイトが正規の配信先とは限らないので、運営会社や作品の公式サイトからの案内を確認しましょう。
問い合わせ窓口が用意されていれば、表示されたエラーメッセージ、発生したページ、確認した日時などを伝えると状況を説明しやすくなります。パスワードなどの個人情報を送る必要はありません。
ここまで試しても画像が戻らない場合、閲覧者の設定だけでは解決できない可能性があります。配信停止や著作権上の制限が関係しているなら、運営元の正式な対応を待つか、案内されている正規の方法を利用してください。
「サーバーを変更してください」と表示された場合の注意点
画像が表示されない画面で、「続行するにはサーバーを変更してください」という案内が出る場合もあります。ただし、この文言がどのような操作を指すかは、サイトによって異なる可能性があります。
サーバー変更ボタンや解除ツールを利用する前に、提供元と移動先のURLを確認してください。安全性を確認できない場合は、操作を控えましょう。
とくに、ボタンを押した先で次のような操作を求められた場合は注意してください。
- 別のサイトへ移動する場合:元の運営元とは無関係なページや、見慣れないURLではないか確認する。
- アプリや「解除ツール」をインストールする:提供元や必要性が不明なものは入れない。
- メールアドレスやパスワード、決済情報を入力する:画像の表示に本当に必要な手続きなのか、公式窓口で確認する。
フィッシングと呼ばれる手口では、本物らしい画面を見せて偽サイトへ誘導し、ログイン情報などを入力させることがあります。正規の切り替え機能の場合も考えられますが、画面の文言だけで実際の動作は分かりません。
運営元の公式サイトやヘルプに同じ案内があるか確認しましょう。
また、「DMCAブロックを解除できる」とうたう出所不明のツールは使用しないでください。アプリの導入によって、配信元が設けた著作権上の制限を正式に解除できるわけではありません。
サイト運営者がDMCA関連のブロックを確認する場合
ここからはサイト運営者向けの確認事項です。サイト運営者は、サーバーの状態や配信設定、事業者からの通知なども確認できます。
最初に、サーバーが稼働しているか、画像の保存先や配信設定に問題がないかを調べましょう。画像のURL、アクセス権限、配信サービス側の障害情報なども確認材料になります。
技術的な問題が見当たらなければ、ホスティング会社や画像配信事業者からのメール・管理画面の通知を確認します。著作権に関する申し立てが届いている場合は、対象のコンテンツと通知内容を照らし合わせる必要があります。
DMCA第512条に基づく削除で誤認が疑われる場合は、異議通知の対象者や提出要件をサービス提供者の案内で確認してください。申請すれば必ず復旧するわけではありません。
なお、Google検索結果での非表示と、元のサイトでの配信停止は別問題です。Search Consoleなどで確認できる検索側の状況だけで、画像サーバーの制限まで判断しないようにしましょう。
DMCAレポートによるブロックについてよくある質問
最後に、閲覧者からよくある疑問に回答します。
DMCAレポートによってブロックされたら、ウイルスに感染しているのですか?
いいえ、このエラー表示自体はウイルス感染の証拠ではありません。画像を取得できなかったことを示す案内であり、端末の感染状態を調べた結果ではないためです。ただし、表示されたサイトそのものが安全だと保証するものでもありません。
DMCAレポートでブロックされたサイトを見ただけで違法になりますか?
エラーが出たという事実だけでは、閲覧者の行為が違法かどうかは判断できません。コンテンツの内容、閲覧以外に行った操作、適用される国や地域の法律によって事情が変わります。日本では、違法なコンテンツを単に閲覧することと、ダウンロードすることは区別して考える必要があります。2021年1月からは、一定の条件の下で、漫画や書籍などの侵害コンテンツのダウンロードも違法となる対象に含まれています。ただし、軽微なものなどの例外があり、刑事罰の対象も限定されています。個別の行為の適法性は、その内容や状況によって判断が異なります。
DMCAによるブロックは時間が経てば解除されますか?
原因がサーバーの一時的な障害であれば、復旧後に表示される可能性があります。一方、著作権に関する申し立てを受けて配信が制限されている場合、時間が経つだけで自動的に解除されるとは限りません。解除時期も、この表示だけでは分かりません。
特定の画像や漫画だけが表示されない場合もDMCAが原因ですか?
DMCAに関係する可能性はありますが、画像URLの変更や配信障害なども考えられます。該当画像のデータが削除されていたり、画像URLが変わっていたり、個別にアクセス制限が設定されていたりする場合もあります。ほかの画像が正常に表示されても、原因をひとつに絞ることはできません。
まとめ|DMCAレポートによるブロックは原因を確認して安全に対処しよう
画像が表示されない場合は、再読み込み、別のブラウザや端末での確認、運営元のお知らせの確認を順に試しましょう。出所不明の解除ツールや移動先が分からないボタンは避け、安全に原因を確認してください。
参考文献・参考資料
- U.S. Copyright Office|The Digital Millennium Copyright Act
- U.S. Copyright Office|Section 512
- Google 検索セントラル|Google 検索結果からのコンテンツの削除
- Google アカウント ヘルプ|キャッシュと Cookie の削除
- Google Chrome ヘルプ|Chrome の閲覧データを削除する
- フィッシング対策協議会|利用者向けフィッシング詐欺対策ガイドライン
- 文化庁|著作権Q&A
- 文化庁|令和2年通常国会 著作権法改正について

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